日本経済は好景気に沸き、求人市場も1990年代前半のバブル全盛期を彷彿(ほうふつ)とさせる売り手市場。数年前の転職市場とはうって変わり、 転職者が何社も内定を獲得するといった光景をしばしば目にします。近年まれに見るチャンスの到来に、転職でのキャリアアップを狙うITエンジニアも少なく ありません。
求職者にとっては、選択肢が広がる絶好の機会であるといえます。しかしそれと同時に、転職の動機がこれまで以上に大きな意味を持つようになっているのも事実です。
この連載では「転職を考えたきっかけ」をテーマに、それぞれの転職志望者の動機、抱えていた課題とその解決のプロセスを紹介します。
第1回である今回は、表面的な転職動機に隠された真の問題点を探り、それを解決した事例について考えたいと思います。