大学を今春卒業した学生の就職内定率が96・3%と過去最高を更新したことが、厚生労働省と文部科学省の調査で15日、分かった。高校新卒者も93・9%と五年連続の上昇で、10年前の水準(93・8%)にまで回復した。男女別の大卒、高卒でも前年を上回った。
両省は、景気回復や団塊世代の大量退職を背景に、新卒者に対する雇用回復が幅広い層に及んでいるとみている。
大学新卒者の対象について、両省は国公私立や地域を考慮し計4770人を抽出して調査。就職内定率は前年同期比1・0ポイント増。前年を上回ったのは7 年連続で、調査を始めた1997年3月卒以来の最高値。短大卒も94・3%で、前年から3・5ポイント上昇。昨春は前年を下回った高等専門学校卒と専修学 校卒が今年はプラスに転じた。
一方、高校新卒者は、文科省が都道府県の各教育委員会などを通じて調査。新卒者約114万8000人のうち就職希望者は22万3114人、内定者は20万9441人だった。
都道府県別での就職内定率の最高は福島(98・9%)で、山口(98・3%)、福井と富山(98・1%)と続いた。低かったのは北海道(82・6%)、沖縄(86・4%)など。