2007年5月17日木曜日

三島にニート自立支援拠点 NPO、行政、民間連携

 三島市中心部でフリースクールや就労支援施設を運営す るNPO法人リベラヒューマンサポート(三好悠久彦理事長)内にこのほど、ニート状態の若者の自立を支援する「地域若者サポートステーション」が設置され た。厚生労働省の委託事業で、行政や民間と地域ネットワークを築きながら、今春初めて就職者を出す成果を上げた同法人運営の「NPOカフェ」などを軸に相 談や就労スキルアップなどの活動を一層充実させる。
 同ステーションを支援する、三島市や商議所、ハローワークでつくる「三島・田方地区若年者就 労支援推進協議会」が既に発足し、さらに東部県民生活センターや国立中央青少年交流の家、民間の人材派遣会社やNPOなどが加わったネットワークのメン バーらが11日、三島市内で初顔合わせした。
 ステーション設置に伴い、同法人は事務局職員1人と就労助言スタッフ3人を雇用。「予防」の視点か ら、新たに高校生へのキャリア教育講座、中卒就職者への準備講座、個別相談を受けている若者の親の会などをスタートさせ、キャンプも計画している。ネット ワークを通じた対象者の確実な把握も期待できる。
 NPOカフェは一昨年4月、珈琲館(本社・東京都)のフランチャイズ店として同市本町に開店。 フリースクールを経て2年間ここで働きながら対人関係能力を磨いた20代―30代の男女3人は通信制の大学や短大を卒業し、それぞれ沼津市内の精密機器会 社や洋菓子店、看護助手の就職を決めた。現在3人がスキルアップに努めるが、さらに人数を拡大する。
 三好理事長はネットワークのメンバーに「机上のネットでなく、実際に手をつないで支援を充実させたい」と呼び掛けた。

ニートの心と就業支援  県とNPOがタッグ

 若年無業者(ニート)の雇用促進を目的に、県と民間非営利団体(NPO)「とちぎボランティアネットワーク」が連携し十六日、県庁に「とちぎ若者 サポートステーション」を設立した。NPO職員による巡回・家庭訪問相談や動物との触れ合い体験を導入するなど、引きこもりがちの若者の心のケアから就労 につなげる試みが特徴だ。 (杉藤貴浩)

 「サポートステーション」は、厚生労働省が委託する若者支援モデル事業の一つ。これまで県庁に開設してきた若者就業支援事業「ジョブカフェとちぎ」を拡充し、来所相談に加え、金曜日の電話相談時間を夜間にも延長するなど、人員と態勢を強化した。

 就業意欲はあっても来所する勇気の出ない若者には、希望に応じて巡回専従のNPO職員らが家庭訪問も行う。

 また、スタッフには新たに臨床心理士も参加し「心の健康サポート」相談もスタート。職業相談だけでなく、就業を困難にしている若者のさまざまな悩みにも向き合っていく。

 さらに精神面での支援では、動物や自然との触れ合いによる“癒やし効果”も導入。月に四回程度、希望者らと上三川町のホースパークを訪問し、馬などと触れ合う機会も設ける。

 県内の二〇〇六年の完全失業率は3・5%だが、十五-二十四歳、二十五-三十五歳に限定すると、それぞれ7・8%、4・4%に上昇する。

 サポートステーション開所の十六日は、とちぎボランティアネットの山中節子理事長が「あせらず、あわてず、あきらめないを合言葉に取り組みたい」とあいさつ。県と連携して、県内に約一万三千人いるとされるニート支援を広げていく考えを強調した。

ニートの自立を支援-なら若者サポートステーション

県中小企業団体中央会(出口武男会長)が25日、奈良市登大路町の県中小企業会館に「なら若者サポートステーション」を開設する。

 同事業は、厚生労働省の委託事業として平成18年度から各都道府県に開設が進められ、現在全国に50カ所開設、本県は同中央会が本年度から運営を開始する。現在、県内のニート人口は約8000人といわれ、早期対応が必要とされる…

年長フリーターの就職を後押し・厚労省、ハローワーク活用

 20代後半から30代の「年長フリーター」の就職を支援するため、厚生労働省は「ジョブクラブ」を都市部のハローワークなどに設ける。少人数のグループ で、職場体験をしたり、面接での自己PRなどを学ぶ。バブル崩壊後の就職氷河期で正社員になれなかった人も多く、同省はこの世代のフリーターを採用する企 業への支援を今年度スタート。双方を支援することで同世代の就職を後押しする。

 景気回復で雇用環境は改善しているが、正社員を希望する年長フリーターの就職は依然厳しい。同省の2004年の調査によると、フリーターを正社員として採用する場合の年齢の上限について、約半数の企業が29歳以下と回答した。

3年ぶりドラマ復帰のチャ・テヒョン「僕またフリーター役です」

 『花を探しに来たんだ』でチャ・テヒョンは、単純で楽天的で笑いを振りまくフリーターだが、ひょんなことから葬儀の仕事を手伝うことになる主人公ユン・ ホサンを演じる。ユン・ホサンは明るく楽天的な性格で、周囲の人々に本当の幸せや希望の意味を悟らせてくれるキャラクターとして描かれる。

バブル並み新卒採用なのに、正社員になれないフリーター

 来春の新卒採用数は5年連続増加で過去最多、求人倍率もバブル時代並みとなる見通しだが、その一方でフリーターから正社員になった人の割合は5年前に比べて大幅に減っているのが現実だ。

 リクルートワークス研究所が4月24日に発表した調査データによると、2008年春に卒業予定の大学・大学院生を対象とする全国の民間企業の求人総数 は、バブル期を上回って過去最高の93.3万人と、前年よりも13%増の10.8万人増加した。また、就職希望の学生1人当たりの求人数を示す求人倍率は 2.14倍と、前年の1.89倍から大幅に増えて92年以来16年ぶりの売り手市場となった。

 一方、企業の中途採用担当者は、就職氷河期と言われた2000年、2001年当時に期せずしてフリーターとなり、なかなか正社員になれない若者の切実な声を聞いている。こうした若者は、少しでも正社員登用の道がありそうなアルバイト職種に殺到しているという。

 週刊スパ5月1日号は、独立行政法人の労働政策研究・研修機構が2001年と2006年に実施した「若者のワークスタイル調査」のデータを取り上げてい る。男性の場合、フリーター(パート、アルバイト)から正社員になった率は、2001年の75%から2006年には58.7%に減少している。また、正社 員になろうとする人の割合も74%(2001年)から50.5%(2006年)に減っている。つまり、フリーターから正社員になろうとしてもなれない人の 割合が増え、正社員になろうとする人の割合も減っているのだ。こうしてフリーター生活を続ける人が増えている。一度も正社員の経験がない「非典型就業」の みの経験者が2001年の18.5%から、2006年には33.4%に急増しているのだ。同機構の堀有喜衣研究員は、「この5年間で、日本社会はますます “やり直しの聞かない社会”になってしまいました」と同誌に語っている。

 新卒から終身雇用のレールを一度脱線するとやり直しのきかない社会は、格差を硬直化させ不安を増幅する。少子化で労働力不足が叫ばれている今こそ、やる気と才能がある人が年齢に関係なくいつでも社会に戻れる仕組みが必要だ。

内定時期前倒し3割超 北陸3県、来春の新卒採用 人材争奪戦が激化

 北陸の企業で、人材争奪戦が激化している。北國新聞社の調査では、今春の新卒採用に ついて、予定数を下回ったと答えた企業が38・1%に上った。優秀な人材を早めに囲い 込もうと、来年春採用の内定時期を前倒しした企業は32・7%で、「青田買い」の傾向 が強まっている。

 来春の採用予定者の内定(内々定含む)時期は、「四月」とした企業が最も多く、回答 した二百二十五社のうち、41・8%に当たる九十四社(複数回答可)に上った。「三月 以前」とした企業も、10・2%に相当する二十三社あった。「五月」が最多だった前年 調査に比べ、早めに内定を出し、優秀な人材を囲い込もうとする動きが強まった。

 「五月」と回答した企業は、26・7%に当たる六十社、「六月」は12・4%の二十 八社だった。「七月」も七社あり、十四社が「九月以降」とした。「九月以降」には、春 、秋の二回に分けて採用している企業が含まれるとみられる。

 昨年より内定時期を「早めた」とした企業は八十五社で、回答なしも含めた二百六十社 のうち32・7%を占めた。売り手市場となり、「青田買い」に動く企業が増えているが 、一方で、「変わらない」とする企業も百三十五社と51・9%あった。

 「早めた」とした企業は、石川県が電子機器関連、建設、流通、商社・自動車ディーラ ーを中心に四十七社となった。富山県は金属・非鉄、医薬品・化学、食品・流通を中心と する三十一社、福井は七社だった。

近畿の自治体、大卒採用年齢上限上げ

 近畿の自治体が職員採用試験の受験資格年齢の上限を相次いで引き上げている。滋賀、兵庫、和歌山の3県はそれぞれ2008年春入庁の上級職員(大卒程 度)の年齢制限を緩和。神戸市は大学院卒の年齢の上限を上げる。好調な業績や団塊世代の大量退職を背景に民間企業が新卒採用を積極化する中、各自治体は採 用対象年齢を広げ優秀な人材の囲い込みにつなげたい考えだ。

  滋賀県は08年春の職員採用で、上級職の受験資格年齢の上限をこれまでの28歳から34歳に引き上げる。上級職全体で89人の採用を予定。07年春の51 人に比べ7割増やす。団塊世代の定年退職に伴う人手不足に対応するため、上級職のうち行政職は60人を計画、1991年度(約50人)以来の規模になる。

 同県は受験年齢の上限引き上げと採用数の拡大によって「官公庁や企業が採用を抑制した、いわゆる『就職氷河期』に卒業した人たちに門戸を開きたい」(県人事委員会事務局)という。

 兵庫県は来年4月に入庁する職員の上級採用試験の受験年齢制限を27歳以下から30歳以下に緩める。14日記者会見した井戸敏三知事は引き上げ幅が3歳にとどめたことについて「新卒者と競争してもらうので年齢が開きすぎないよう配慮した」と説明した。

 和歌山県は県職員採用1種試験の上限年齢を29歳から35歳に改める。1月に上限引き上げを発表して以降「他の仕事に就いている人からの問い合わせが結構あった」(県人事委員会事務局)という。

 神戸市は来年春の採用から、大学院卒の上限年齢を27歳から29歳に引き上げ、博士課程や海外留学経験者などの人材獲得を狙う。大卒は27歳に据え置く。来春の大卒・大学院卒の採用人数は、今春(合計24人)より増やす方向で検討している。

  京都市は08年度以降に実施する採用試験で年齢の上限変更を「検討中」という。同市は上級一般事務職の合格発表日を例年より約3週間早め8月上旬にする予 定。企業との採用競争激化を踏まえ、発表を前倒しして学生の取り込みを強化する。京都府は03年度、35歳まで受験できる「行政2」職を若干名の採用枠な がら新設した。団塊世代の退職者の補充をできるだけせずに人員削減を進める方針だ。

 大阪府、奈良県、大阪市、堺市は上限年齢の引き上げは今のところ予定していないという。

若手営業員の育成ニーズ~その1

 先日、最近の大企業でのニーズとして「社内情報連絡の改善」という話をしたが、もうひとつ最近、顧客先を回っていて、よく相談されるテーマのひとつが「若手営業員の早期育成/戦力化」だ。このところの景気回復に伴い新卒の大量採用が続いており、この大量採用された若手をどう戦力化するかに今多くの大企業が頭を悩ませている。
  そもそもこういった大量採用になったのは昨年や今年からで、その前の数年間は大企業は徹底的に新卒採用を絞っていた。その結果、企業によっては営業員の3 割が入社3年目以内というような状況になっている。人手不足を解消するためにとりあえず大量の新人を雇用したのだが今度は教育する手が足りなくて困ってい るという話のようだ。まあ、ただ困っているだけではどうしようもないのでここはまさに頭の使いようというところである。
 
 さて、素人同 然の新卒の新入社員を育てていくには、経験をさせるというOJTと知識を覚えさせるという研修の2つのやり方があるが、どちらも最終的には、これまで組織 や先輩営業員に蓄積されてきたナレッジ(ノウハウやスキル)を新人に伝承させるという面では同じだと思う。
 
 で、この若手営業員に足りないというか伝承すべきナレッジだがいくつかに分けて考えたほうがよいと考えている。私の場合、過去の経験を元に営業員の持つナレッジをおおむね以下の5つに分類している。

1.商品/サービス自体に関するナレッジ
 商品/サービスの諸元や特徴。売り込みポイントといったまさに基本の知識。この中には当然競合する他社製品との比較ポイントや差別化の為の説明の仕方なども含まれる。
2.業務プロセス処理に関する知識
 自分の会社の中での動き方や業務の処理手順に関する知識。見積もりを顧客に提示するときの手順だとか契約書の条文のチェックに仕方から受注伝票のシステムへの入力や請求書の印刷といったシステムの使い方も含まれる。
3.顧客に関するナレッジ
 相手先の企業のおかれている状況や問題意識、ニーズなどに関する知識や顧客の即する業界の動きや顧客のライバル企業の動きなどから顧客に影響する事象を気づく力など。
4.マーケット自体に関するナレッジ
 自社やその製品/サービスの置かれた市場全体の状況に関する知識。拡大方向なのか縮小傾向なのかとか、マーケット全体で流行しているキーワードや動きといったそういった知識。
5.営業プロセスに関するナレッジ
 営業という仕事として今何をすべきか、次は何が起きるかを察知、把握、コントロールする力。商談の初期段階で意思決定者は誰かを聞いておくとか、担当者の同意が得られた時点でクロージングのために部長に会うようにし向けるとかそういう手順的なノウハウ。

 一般的によく言われる「コミュニケーション能力」や「文章力」「プレゼンテーション力」というのも営業員には必ず必要だが、こういった基本スキル を個別に捉えるのではなく、これらは上記の5つのそれぞれのベースの部分を構成するスキルだと捉えたほうが良いのではないかと、私は考えている。
 
 で、私の専門のナレッジマネジメントではこの5つのナレッジをシステム(ITとそれ以外を混合した仕組み)で支援して若手営業員の育成支援を行うわけだが、とうぜんこの5つのどれを重点的に若手営業員に身につけされるかでアプローチは違ってくる。(続く、たぶん)

新卒採用か、それとも中途採用か・・・

 前回の投稿で、ソフト業界での採用難について取り上げました。

幾つかのコメントを頂き、皆様の関心度合を実感しました。

やはりソフト業界の職場環境にはマイナスイメージが定着している

と実感すると共に、この業界の変革を志す者としては、やはり

真摯に受け止めるべき課題だと感じました。

 私のご支援先でも採用に関しては大きな悩みとなっています。

中でも議論となるのが、新卒採用なのか、それとも中途採用なのか。

中途を選択される経営者は即戦力を期待しています。これはすぐに

売上に直結するイメージです。

新卒を選択される経営者は色々な事を考えています。

組織の活性化や教育への志向という前向きな話題もあります。

当然ながら、利益確保の為のピラミッド構造確保という裏目標がある

ケースも見受けられます。

しかし、そもそも新卒採用はどの位の企業規模から必要になるのでしょうか?

面接で相手の人の力が分かる、2つの質問:新卒編

質問1:あなたは、あなたのプロフェッション(*)とは、どのようなものだと考えますか?

質問2:あなたの業務分野について、これから3年間のあなた自身が考える戦略を教えてください。

(*)....セールスや、マーケティング、エンジニア等の職種のこと

というものでした。

一方で、ソーシアル・ブックマークで「新卒にはこの質問は難しいのでは」というコメントもいただきました。

確かに、この質問は仕事を通じて得たものを尋ねていますので、新卒の方に同じ質問をするのは適切ではありませんね。

ということで、新卒向けバージョンを考えてみました。

 

まず、この質問の本質は「普段からどのような問題意識を持ってモノゴトを行っているか?」ということを問うている点にあります。

つまり、現在又は過去、自分が行ったことについて、どのような問題意識を持って行ってきたかを考えてみると、よいのではないでしょうか?

例えば、私は採用面接の際に、「学生時代に取り組んだこと」について回答をいただいた上で、以下を質問することがあります。

質問1B:あなたは、そのこと(学生時代に取り組んだこと)を通じて何を学びましたか?

質問2B:あなたは、そこで学んだことを、新しい仕事でどのように活かそうと考えていますか?

これも難しい質問です。しかし、大学の4年間の経験を通じて得られたことは、きっと何かある筈です。

私が大学4年生の頃をふりかえって同じ質問をされた場合は、以下のようになると思います。

学生時代に取り組んだこと
3年生まで写真活動を活発に行い、その延長で4年生の時は卒業アルバム編集長を担当。就職活動や研究活動で多忙な合間に、280ページの卒業アルバムの企画、撮影、編集、制作を並列にこなした。

質問1:何を学んだか?
(1)限られた時間内で様々な仕事を同時に進めるタイム・マネージメント力を身に付けた
(2)総予算2000万円規模のプロジェクトを黒字で期限内に仕上げるプロジェクト・マネージメント力を身に付けた
(3)不特定多数の人々(卒業アルバムの対象である4年生)に対し、集合写真撮影や卒業アルバム購入などの対応を確実に行ってもらえるようなガイダンスを行えるようになった

質問2:どのように新しい仕事に活かすか?
上記で学んだことは、恐らく会社の中でプロジェクトを進める上でも重要な要素である。より大きなプロジェクトを責任を持って担当し、成功させたい

実際、「学生時代に何に取り組んだか?」については、ちゃんとした答えが返ってくることが多いのですが、「それではそこから何を学んだのか?」という質問に対しては、口ごもってしまう方が多いようです。

従って、この質問に対して回答するためには、自分が経験したことを一回自分の中で消化し、自分の中での意味を再整理するプロセスを行う必要があります。

さらに、「どのように新しい仕事に活かすか?」については、自分自身の将来プランを構築しておく必要があります。

自分でじっくり「学生だったこの4年間で、自分は何を得られたか?」「その経験をどのように活かしたいのか?」を時間をかけて考えることは、将来の進路を決める上でも大きな価値があると思います。

大卒の就職内定率、過去10年で最高

 大学を今春卒業した学生の就職内定率が96・3%と過去最高を更新したことが、厚生労働省と文部科学省の調査で15日、分かった。高校新卒者も93・9%と五年連続の上昇で、10年前の水準(93・8%)にまで回復した。男女別の大卒、高卒でも前年を上回った。

 両省は、景気回復や団塊世代の大量退職を背景に、新卒者に対する雇用回復が幅広い層に及んでいるとみている。

 大学新卒者の対象について、両省は国公私立や地域を考慮し計4770人を抽出して調査。就職内定率は前年同期比1・0ポイント増。前年を上回ったのは7 年連続で、調査を始めた1997年3月卒以来の最高値。短大卒も94・3%で、前年から3・5ポイント上昇。昨春は前年を下回った高等専門学校卒と専修学 校卒が今年はプラスに転じた。

 一方、高校新卒者は、文科省が都道府県の各教育委員会などを通じて調査。新卒者約114万8000人のうち就職希望者は22万3114人、内定者は20万9441人だった。

 都道府県別での就職内定率の最高は福島(98・9%)で、山口(98・3%)、福井と富山(98・1%)と続いた。低かったのは北海道(82・6%)、沖縄(86・4%)など。

答えを出すのは、入社後でも遅くない

 ただ、今の20代は現状の環境の中で、自分のキャリアを設計していくしかありません。とりあえず、現在考えられる道は以下の二つです。

(1) 職務給カルチャーの新興企業・外資系企業へ就職する。


 勤続年数ベースではない上記のような企業なら、比較的早い段階で経営コースに乗ることも可能です(もちろん、厳しい世界ですが)。

 また、ご指摘のように、一部の金融機関やコンサルの中には、30代で事業会社の役員に転職する人も少なくありません。彼らは直接経営に携わっているわけではありませんが、比較的経営に近い業務を扱うためですね。そういう意味ではもっとも経営に近い職種と言えるでしょう。

(2) とりあえず、就職して頑張る。


  上記のように、現状の日本企業には経営コースと呼べるほどのものはありません。ですから、とりあえずどこでもいいので就職して、そこで頑張るわけですね。 既に一部の大企業の中には、若手幹部候補を30代のうちに選抜し、経営を学ばせる企業も出始めています。そういう会社であれば、理想のキャリア形成も早い 段階で可能でしょう(もちろん、これも結構な競争はありますが)。

 この場合、「この職種がもっとも出世しやすい」というのは特にありません。会社によってマチマチですから。

 どちらを選ぶかはあなた次第です。ただ、あまり最初から絞り込まず、色々と回ってみるべきでしょう。プロフェッショナルになりたいという思いは持つべきですが、なにも経営だけが普遍的なスキルではないのですから。

日本企業には経営コースは存在しない

 90年代までは、面接官に「頑張ります!」「何でもやります!」と言っていれば、大概は内定が取れたんですね。いい時代と言えばいい時代でした。本人はもちろん、採る側も小難しいことなんて考えなくて良かったんですから。

  ただ、現在は状況が大きく変わっています。「○○を希望します、そして将来は~になりたいです。理由は~」なんて明確に将来のキャリアプランまで述べない と、なかなか内定はもらえません。そういう意味で言えば、きちんと目標を持ち、それを伝えていくことは、とても良いことだと言えるでしょう。あとはその動 機が空しく聞こえないように、勉学やインターンを通じてしっかりと肉付けしていけば問題ないはずです。

 さて、ここまで書くと、今の若者はむしろ恵まれているようにも見えますが、問題は入った後です。実際のところ、企業現場はいまだ年功序列のままなんですね。つまり、経営なんて上流の仕事は、組織内で20年以上実績を積まないとまず任せてもらえません。

 さらに、年功序列型の組織では、マネージャーとプレイヤーのキャリアパスが分かれていないため、経営に携わるには、まずプレイヤーとして高い実績を積まなければいけないのです。

 よく「優秀な人材ほど先に辞める」と嘆く人がいますが、そういうケースはたいていこのパターンですね。能力を発揮できる上流の仕事を求めて、外資やベンチャーに流れるわけです。

 そうはいっても、日本企業が緩やかに変わり始めているのも事実です。数十年かけて経営者を育成していては、時代についていけなくなっているわけです。

 おそらく、あと20年も経てば職務給が普及し、20代のうちから経営コースに進んで30代で経営陣入りする人間も出てくるはずです。学生に「具体的なキャリアプランや一定の専門性」を要求し始めたのは、その第一歩と言えるでしょう。

将来、経営者になれるキャリアとは?

 はじめまして、こんにちは。私は現在就職活動中の大学3回生です。城さんの著書『若者はなぜ3年で辞めるのか?』読ませていただきました。非常に面白かったです。と同時に危機感を抱きました。

  というのも、これから社会に出て働く中で、使われるだけの人間では終わりたくないという気持ちがあります。ゆえに会社を利用して将来独立したい、あるいは 自分から会社を選べるようなプロフェッショナルになりたいと思っております。具体的なアイデアはありませんが、自分がイニシアチブをとりたいという意思は 強くあります。そのために経営について学べる仕事がしたいと考えております。

 そこで問題なのが、どの業種が私の意向に最も適しているのか?です。思いつくもので金融、コンサル系ですが、城さんのアドバイスがいただければ幸いです。

ノベルの著名Linux開発者、グーグルに転職

著名なLinuxカーネルプログラマで、NovellのLinux DesktopプロジェクトのチーフアーキテクトであるRobert Love氏が、同社を辞めてGoogleに入社した。

 Love氏は同氏のブログで米国時間5月4日、Novellを退職することを発表し、7日にGoogleへの入社を 明らかにした。Love氏は、O'Reilly and Associatesから出版される新しい著書「Linux System Programming: Talking Directly to the Kernel and C Library」の執筆終了から数週間後にGoogleの「Open Source Program Office」に加わる予定であると述べた。

 Love氏がNovellを辞める数カ月前には、別の著名なオープンソースプログラマであるJeremy Allison氏もNovellを辞めてGoogleに移っている。

 Allison氏は、NovellのMicrosoftとの特許契約が退職の理由だと述べたが、Love氏の辞職理由は明らかにそれとは異なる。Love氏はSlashdotのサイト「news for nerds」への投稿で、「MicrosoftとNovellの提携は私の辞職の理由ではない」と述べている。

 Googleは、こちらも著名なLinuxプログラマであるAndrew Morton氏も採用している。

自分だけが成長していない?

 嶋さん(仮名)は、大手システムインテグレータに新卒で入社し、プログラマとしてようやく1年を迎えようとしているITエンジニア。この1年間は 客先でのコーディングに追われ、目の前にある仕事をこなすことで精いっぱいの毎日でしたが、そういう現状に特に不満もなく過ごしていました。

  そんなとき、大学時代の友人たちと集まる機会がありました。そこで嶋さんは、友人たちが職種は違えど、少しずつ責任のある仕事を任せられる立場になってい ることを聞いたのです。現状の嶋さんの仕事は、仕様書のとおりにコーディングし単体試験をこなすことの繰り返しです。嶋さんは友人と自分とを比較し、自分 だけがまったく成長できていないのではないかという不安を抱くようになりました。

 そこで嶋さんは転職活動を始めました。しかし面接までいっても内定獲得には至らない状況が続き、私の会社に転職相談に来たのです。

  私が嶋さんに転職理由を聞いてみると、「キャリアアップしたい」とのことでした。「具体的にどうされたいのですか」と重ねて質問してみても、答えは「責任 ある仕事がしたい」という漠然としたもので、嶋さんが今後どうなりたいのかという目的がまったく見えてこなかったのです。面接で不合格になってしまう理由 はここにあるのだなと感じました。

 一方、嶋さんの1年間の経歴を見てみると、現状をあまり悲観的に考える必要はない ように思えました。嶋さんは入社以来、製造業向けの財務会計システム開発を担当していました。大規模な案件であり、友人たちのように1年目から責任あるポ ジションを任されるのが難しい状況であるのは仕方ないことです。また、この分野のITエンジニアのニーズは非常に高いのです。

 そこで私は嶋さんに、もう少し経験を積み、財務会計に関する知識を増やして成長していくことで、3年後、5年後には本当にキャリアアップできる転職が可能であるとお話ししました。

  いま無理に転職をしても、自分の強みを特に持たないプログラマとして転職することになり、状況はあまり変わらないでしょう。幸いにも嶋さんの職場には、今 後上流工程から開発経験を十分に積んでいける環境がありました。嶋さんもそのことを理解し、転職をいったん思いとどまったのです。

  今回の相談をきっかけに、嶋さんは「将来、財務会計分野のコンサルタントとして活躍したい」という目標を定めることができました。そして日々の業務に携わ りながら、財務会計に関する業務知識をもっと増やしていくことを決意しました。いままではただ漠然とこなしていた業務に対しても、目標を持つことで前向き に取り組む気持ちになることができたのです。

 数年後、嶋さんが転職という選択をしたら、おそらくそれは嶋さんにとって本当のキャリアアップ転職となることでしょう。

キャリアビジョンの有無が、明暗を分ける

 同じ1年目に転職を志した嶋さんと大和田さん。2人の違いはどこにあるのでしょうか。それは、「明確なキャリアビジョンを持って日々の業務に臨ん できたか」ということです。自分のキャリアビジョンに向けて、「いま何をすべきか」を常に考えていたかどうかによって、たった1年の間に2人には大きな違 いが生じました。

 就業年数が短く、経験が少ない人の転職では、いかに自分をアピールするかが重要となってきます。そ こでは短期間でどれだけ業務に対して真剣に取り組んできたかと、どれだけ熱いこだわりを持っているかがポイントになります。就業期間は短くても、中身の濃 い業務を行うことによって、実際の期間以上のキャリアを積めることにもなります。明確なキャリアビジョンを持って能動的に仕事をしていくことで、たとえ入 社1年目であってもキャリアアップ転職を成し遂げることができるのです。

 若手転職希望者に転職理由を聞くと、「会社の雰囲気が悪い」「仕事内容が入社前のイメージと違った」「上司とうまが合わない」など企業や職種とのミスマッチを挙げる人が依然多いのですが、「キャリアアップしたい」ということを理由に挙げる人も増えてきています。

  キャリアアップという言葉は抽象的で分かりにくいものです。キャリアアップという言葉のとらえ方は、「責任あるポジションに就くこと」「大規模な仕事を担 当すること」「スペシャリストになること」「年収をアップさせること」「大企業で働くこと」など、人によってさまざまです。

  私は、「自らが掲げた中長期的なキャリアビジョンに近づいていくことがキャリアアップである」と考えています。ある人にとってはキャリアアップと思えるこ とが、ある人にとってはキャリアダウンと感じることもあるかもしれません。個人の価値観の数だけキャリアップに対する考え方があると思っています。

  キャリアアップするためには、まずしっかりとしたキャリアビジョンを持つことが重要です。そしてそのキャリアビジョンを実現させるために3年後、5年後の マイルストーンをしっかりと据え、どういったキャリアを積むべきかを常に考え、自らのキャリアを定期的に見直していくことが大切です。見直した結果、軌道 修正が必要ということであれば、その方法の1つとして「キャリアアップ転職」があるという姿勢が重要だと思います。

 前向きなキャリアアップ転職は非常に素晴らしいことです。ただ、実行に移す前に一度立ち止まって考え直してみてほしいのは、「どういうキャリアビジョンに基づくキャリアアップなのか」「そのための手段として転職は妥当なのか」ということです。

 もし入社1、2年目で現状に不安や不満があり、キャリアアップ転職を考えている場合は、キャリアコンサルタントへ相談してみるのもお勧めです。第三者の視点からの意見が得られると思います。

3年後に起業したい!

 大和田さん(仮名)は、中堅ソフトウェア開発会社へ新卒で入社してもうすぐ1年。プログラマとしてWebシステム開発を担当してきました。「将来はWebシステム開発会社をつくる」というキャリアビジョンを持っていて、もともと3年をめどに転職を考えていました。

  大和田さんが任されていたプロジェクトは、流通業向け顧客管理のWebシステムの開発でした。幸いにもすべてが起業へ生かせる内容の仕事で、大和田さんは 何事にも積極的に取り組み、好奇心を持って、システム開発のノウハウを熱心に習得しました。その頑張りが認められ、1年目であるにもかかわらず上流工程も 任されることとなり、仕事は大変充実していました。

 しかしあるとき、携帯電話の組み込みソフトウェア開発部門へと転 属になってしまったのです。本人のキャリアプランからすると組み込み分野は大きく外れてしまうために、これを機に予定よりも早い転職を決意し、転職相談に 来たのです。転職理由は「起業のためのキャリアアップ」ということでした。

 話を聞いてみると、大和田さんはWebシ ステム開発への強いこだわりと自分なりのキャリアビジョンを持っていて、転職理由の揺らぎはまったくありませんでした。私は、現在の転職市場では組み込み 分野のITエンジニアのニーズが非常に高く、このまま転職せずに現職にいることも将来的には有効なキャリアになるのではというお話もしました。しかし大和 田さんは、ハードウェアと密接に関係する組み込み分野での起業は難しいと判断し、Webシステム開発のスキルとノウハウを身に付けなければ自分のキャリア ビジョンは実現できないという考えを持っていました。そしてWebシステム開発のスキル習得に加え、将来に向けて小規模なソフトウェア会社の運営方法を学 び、人脈を広げていくために、ベンチャー企業への転職を希望していました。

 大和田さんは一般的な1年目のITエンジ ニアに比べ、技術的なスペックは非常に高く、上流工程の経験もありました。1年目とは思えないほどのキャリアを積んだという実績に加え、起業への熱い思い が認められて、すぐにWebシステム開発に特化したベンチャー企業への転職が実現しました。年収はダウンしましたが、大和田さんにとってのキャリアアップ 転職は成功したといえます。

自分だけが成長していない?

 嶋さん(仮名)は、大手システムインテグレータに新卒で入社し、プログラマとしてようやく1年を迎えようとしているITエンジニア。この1年間は 客先でのコーディングに追われ、目の前にある仕事をこなすことで精いっぱいの毎日でしたが、そういう現状に特に不満もなく過ごしていました。

  そんなとき、大学時代の友人たちと集まる機会がありました。そこで嶋さんは、友人たちが職種は違えど、少しずつ責任のある仕事を任せられる立場になってい ることを聞いたのです。現状の嶋さんの仕事は、仕様書のとおりにコーディングし単体試験をこなすことの繰り返しです。嶋さんは友人と自分とを比較し、自分 だけがまったく成長できていないのではないかという不安を抱くようになりました。

 そこで嶋さんは転職活動を始めました。しかし面接までいっても内定獲得には至らない状況が続き、私の会社に転職相談に来たのです。

  私が嶋さんに転職理由を聞いてみると、「キャリアアップしたい」とのことでした。「具体的にどうされたいのですか」と重ねて質問してみても、答えは「責任 ある仕事がしたい」という漠然としたもので、嶋さんが今後どうなりたいのかという目的がまったく見えてこなかったのです。面接で不合格になってしまう理由 はここにあるのだなと感じました。

 一方、嶋さんの1年間の経歴を見てみると、現状をあまり悲観的に考える必要はない ように思えました。嶋さんは入社以来、製造業向けの財務会計システム開発を担当していました。大規模な案件であり、友人たちのように1年目から責任あるポ ジションを任されるのが難しい状況であるのは仕方ないことです。また、この分野のITエンジニアのニーズは非常に高いのです。

 そこで私は嶋さんに、もう少し経験を積み、財務会計に関する知識を増やして成長していくことで、3年後、5年後には本当にキャリアアップできる転職が可能であるとお話ししました。

  いま無理に転職をしても、自分の強みを特に持たないプログラマとして転職することになり、状況はあまり変わらないでしょう。幸いにも嶋さんの職場には、今 後上流工程から開発経験を十分に積んでいける環境がありました。嶋さんもそのことを理解し、転職をいったん思いとどまったのです。

  今回の相談をきっかけに、嶋さんは「将来、財務会計分野のコンサルタントとして活躍したい」という目標を定めることができました。そして日々の業務に携わ りながら、財務会計に関する業務知識をもっと増やしていくことを決意しました。いままではただ漠然とこなしていた業務に対しても、目標を持つことで前向き に取り組む気持ちになることができたのです。

 数年後、嶋さんが転職という選択をしたら、おそらくそれは嶋さんにとって本当のキャリアアップ転職となることでしょう。

新卒1年目でも転職できますか?

 4月に入ってから、朝の通勤電車で目をランランと輝かせた多くの新入社員を見掛けるようになりました。熱い思いを胸に、夢に向かって突き進もうと いう姿(私の勝手な想像かもしれませんが……)は本当に気持ちの良いものです。毎年、そういう彼らの様子を見ると非常にうれしくなり、「自分も初心に帰っ て仕事を頑張ろう」という気持ちになります。

 しかし、そんな新入社員たちも入社3年目までに3割以上が退職してしまうといわれています通勤電車で私にやる気を与えてくれる新入社員たちも、3割が3年で退職していくことになるのでしょうか。

 このことを念頭に置いて転職市場を見てみましょう。若手社員の転職率の上昇と同時に、転職市場でも第二新卒のニーズが非常に高まっており、多くの 企業が第二新卒枠での求人募集をしています。従来、転職というのは自身が積み上げてきたキャリアを売り込むことであり、転職希望者はある程度の経験を積ん だ人が中心でした。しかし、それとは別枠の第二新卒のニーズの高まりにより、若手にとっても非常に転職しやすい環境が整ってきているといえます。

 たとえ新卒で入社して1年目のITエンジニアであっても、転職によるキャリアアップの可能性は広がっています。その半面、キャリアアップにつながらない安易な転職をしてしまうという失敗も増えているのが現実です。

 では、若手社員が転職で失敗しないためには、何に気を付ければいいのでしょうか。その答えを探るために、新卒で入社して1年目で転職を決意した2人のITエンジニアの例を見てみましょう。

やりたいことを実現させるために

最後に、やりたいことを実現させるための秘けつを1つ書きましょう。それは「何とかなる」という気持ちです。いい換えれば、「僕(私)なら何とかできる」という自信を自分に対して持つことです。

  たとえ、どんなに難しいチャレンジでもまったく未知の領域でも、それを成し遂げる力が自分にはあると信じることができたら、そのチャレンジはすでに半分成 功しているといってもよいでしょう。そのためにも、自分自身が信頼できる自分であること、これがやりたいことを成功させるポイントです。

 この文章を読んでいるあなたが、いつかやりたいことに向かって自信を持って進む日が来ることを、心から願って筆を置きます。

やり方3

 あなたが最後に選んだ3枚にはどんな言葉が書いてありますか。この3枚に書かれた言葉は、あなたが仕事をするうえで、最も大切にしたいこと=仕事に対する価値観を表す言葉です。

  このエクササイズでは、あなたのやりたいことそのものまでは見つかりません。しかし、最後の3枚に選んだ言葉はあなたのやりたいことの要素です。この3枚 が実現できる仕事や生き方を考えること、そして、数々の希望の中から取捨選択していく過程の中から、やりたいことの形や方向性が見えてきたのではないで しょうか。

やり方2

3. すべてのマスに記入したら、マスごとに切り分けて、24枚のピースにします。
4. 切り分けたピースを1つ1つ検討しながら、「Must」と「Want」にちょうど半分ずつになるように置きます(上の図を参照のこと)。
5. 「Must」に置かれたピースだけをもう1度、「Must」と「Want」に2分割します。
6. これを3回繰り返すと、最後に3枚のピースが残ります。

やり方

1. 真っ白い紙を、上の図のように24個のマス目に区切ります。
2. 次に、あなたが仕事に対して期待していることや仕事から得たいことなどを、1マスに1つずつ記入します。
  例:「年収600万円以上」「社会貢献できる」「充実感」「役職」「尊敬できる先輩」「リーズナブルな社食」「メンバーの仲が良い」など

やりたいことの見つけ方

 では、やりたいことが分からない場合はどうしたらよいのでしょう。そもそもやりたいこととは何なのでしょう。アイティメディアが運営している総合転職支援サービスの中に、履歴書などの転職に関係するテンプレート集をダウンロードできるサービスがあります。この中の「自分意思確認シート」というワークシートを使って、やりたいことを見つけるエクササイズをしてみましょう。

1度はチャレンジすべし、やりたいこと

 個人的な考えですが、私はやりたいことがある人は、1度はチャレンジしてみたらよいと思います。自分のやりたいことが分からないという人も多いのに、やりたいことがあるということは、それだけで幸せなことだと思うからです。

  とはいえ、そんなに簡単にいわれてもやりたいことを実現させるためにはさまざまな障害があって難しいのだ、とおっしゃる方もいるでしょう。でも、例えばそ の1つ、もしあなたがやりたいことを「できないから」という理由で躊躇(ちゅうちょ)しているのだとしたら、恐れることはないのではないでしょうか。最初 から何でもできる人はいません。やりたいことなんですから、やってからできるようになればいいのです。

 ただし、 ただ「やりたいな」と思っているだけでは、やりたいことはいつまでたってもできません。では、どうやったらやりたいことを実現できるのでしょうか。まず、 自分の心の中を整理して、「それは、思いつきやあこがれ程度のものではないか」「どうしても、それをやりたいのか」「どうやったら、それをやれるのだろう か」をじっくり考えてみましょう。そうして、“やりたいこと”とその実現のためにやるべきことが明確になったら、次はやるべきことの着手=準備期間です。 勉強する、資格を取るなどの知識の蓄積や、業務外やプライベートでやるべきことに近い要素を持つものごとに携わるなど、いろいろな方法が考えられます。

  この準備期間は、とても重要です。準備期間を作ることで、現時点での適応度の目星がつきますし、もしかしたら準備していく中で、自分がやりたいことだと 思っていたことが実はそれほどのものではないことに気が付いたり、ほかのもっとやりたいことが見つかるかもしれません。たとえ不幸な気付きでも、本実行の 前に気が付いたのならそれはそれで大切な発見です。そのためにも、この準備期間が必要なのです。

できることとやりたいこと

 普通に考えたら、30代で未経験の職種にチャレンジするのは大変勇気のいることです。彼もキャリアカウンセラーですから、それが困難な選択であることは重々承知していたことでしょう。しかし、それでも彼は決断しました。

 就職や転職、現在の仕事に行き詰まったときなど、キャリアのターニングポイントとなる瞬間に、できることとやりたいことのどちらを優先させるべきか悩んだ経験が、誰しも1度はあるのではないかと思います。

  あらためて説明するまでもありませんが、転職や異動などで環境が変わるときは、いままで経験してきて実績のあること=できることをベースにする方が、心理 的にも経済的にも負担が少なく、リスクを回避することができます。しかしできることの範囲内で選択を重ねていくと、だんだん選択肢が限られ自分の可能性が 狭まっていくような気もしてきます。

 「せっかく新しい環境になるのに、いままでと同じことをしていたら環境を変 える意味がない。たとえ、失敗したっていいじゃないか。年を取って自分の人生を振り返ったときに、やりたいことをやって失敗したことよりも、やりたいこと をやらなかったことの方が後悔するだろう」。このような思いが、前述の男性にやりたいことへのチャレンジを決意させた背景にはあったようです。

自分の転機にやりたいことをやってみよう

 先日、キャリアカウンセラー養成トレーニングの同級生同士で集まる機会がありました。クラスメートだった1人が長年勤めていた会社を退職して海外に留学することになり、その壮行会を行うためです。

  トレーニング終了から約3年、それぞれが近況を報告しあうと、驚いたことに実に半数以上のメンバーが何らかの「転機」を迎えていました。転機の内容は留 学、転職、結婚などさまざまですが、共通していえるのは「まったく新しい選択」をしたということです。年齢も性別も職業もバラバラなメンバーが、一定の時 期にキャリアの転機=トランジションを迎えていたのです。

 キャリアカウンセラー養成トレーニングは約3カ月。理 論や法律を学び、お互いをカウンセリングしあったり、アセスメント(診断)ツールを使って自分1人では気が付かなかった志向を引き出したりする訓練を行い ました。トレーニングはキャリア構築に悩む人の支援をする力を付けるためのものですが、どうやら私たちは、そのトレーニング期間を通じて自分自身のキャリ アについても見つめ直し、トランジションを迎える準備をしていたようです。

 その中の1人、それまでとは違う職種 に転職した男性がこんなことをいっていました。「ある日、自分のキャリアを振り返ってみたら、自分の人生は“できること”の範囲での選択が多かったことに 気が付いた。そして30代半ばになって将来を考えて、このまま“できること”だけ続けていいのだろうか。いまこそ“やりたいこと”を優先させてみるべきと きなのではないか、と思ったんだ」

働く上で、自分のはずせないものに焦点を

 世の中にはこんな仕事もあるのかと、初めて知ることもあります。

 相談者の中には、数多く仕事を渡り歩いて、これでもない、あれでもないといまだ自分にしっくりくる職が見つからない方もいます。そのため、青い鳥を探して転職を繰り返すこともあるようです。

 講義の後などで、相談にのっている方々からよく言われることは、「楽しそうで、イキイキしていて、キャリアカウンセラーあるいは講師が天職なんで すね」という言葉です。「う~ん天職なのかなぁ~? 確かにやりがいはあるけれど、これが本当に天職?」とふと考えてしまいます。

 だからといって、お金は稼がなければならないし、私を必要とする方もいるので、もっと楽しい仕事、もっと自分に合っている仕事を思い描いて職を変えるつもりはありません。

 これまでの仕事を振り返り、やりがいのあった仕事には共通点があることに気付きました。

 「人前で自身の思いや、持っている知識を語る」ことです。そこがぶれなければ、例えほかの仕事をやったとしても納得できるのかもしれません。

 嫌だった仕事の中に、何か一つでもやりがいを感じる瞬間があったなら、思い出してください。共通点が見つかれば、それが仕事をする上でのキーであ り、テーマなのかもしれません。何もかも満たされていることが天職と考えるのではなく、自分のテーマに沿っていれば良い職に出合えたと考えていいのではな いでしょうか?

 天職をみつけなきゃと意気込まず、働く上で自分のはずせないもの(キー、テーマ)に焦点を当てると、転職の繰り返しをストップさせることができるはずです。

 私は、自分の人生の幕を閉じる時「あの仕事が天職だったのかも……」と気づくことがあるのかもしれない、と考えています。

 天職と思った仕事がたとえあったとしても、良い時期もあれば、悪い時期もありますから……。

 今一度、自分にとっての天職ってどんなものか考えてみませんか。

「天職は?」…転職考える前に、考えて

キャリアカウンセラーの仕事をしていると、いろいろな職業(仕事)に従事している方に出会います。

幸せな転職をするためには

 幸せな転職を実現するには、前向きな心構えが必要です。

 面接でも、必ずといってよいほど転職理由について質問されます。特に採用難易度の高い会社ほど、前向きで納得できる転職理由を強く訴える必要があります。

 また、仮に面接でうまく取りつくろい、何とか入社することができても、今後その会社で成功を収めることができるかどうかは別問題でしょう。入社後に成果を挙げるためには、高い志と強い意思が必要であると筆者は考えています。

 転職を考えたときは、その理由が前向きであるかどうか、何かから逃げようとしていないかを自問自答してみてください。転職とは、それほど慎重に進めるべきものなのです。

 それでも答えが出ない場合には、経験豊富な先輩に相談するのもいいでしょうし、人材紹介会社に相談してみるのも1つの方法であると思います。

具体的な目標に向け、転職に成功

 ここまで課題の解決策を明らかにした加山さんは、次に、目指す将来像として「ITアーキテクト」を選びました。常に新しい技術を追いかけていきたいという思いが強く、技術を究められるITアーキテクトに興味があるというのです。

 そこで、企業情報の中から加山さんの志向に合った会社を選び出し、大手から中堅のSIerを中心に応募しました。どの会社も加山さんの経験、スキルアップに関する一貫した考え方を高く評価し内定を出しました。

 最終的に加山さんは、オブジェクト指向技術やオープンソースに強みを持つコンサルティング系のSIerへの入社を決意しました。

 加山さんの転職活動の成功要因として、下記の3点が挙げられます。

  1. ネガティブな転職動機から前向きな動機への転換
  2. 目指すべきキャリアパスの明確化
  3. 現在のスキルと今後目指す方向に合致した企業の選択

 将来の目標を定め、有意義な転職を果たした加山さんは、今後持ち前の熱心さでますます活躍することでしょう。趣味のバンド活動も、時間を見つけて続けていくとのことです。

民間企業、「有料転職サイト」より「ハローワーク」を多用

昨年7月に求人を行う企業担当者を対象にを行ったが、その結果、 Web の有料転職サイトよりハローワークのほうがよく使用されていることがわかった。

約1年経過して、その状況に変化はあっただろうか。

「求人情報」に関する調査によると、 民間企業が人材募集の際に利用した媒体の最多は、 前回同様「ハローワーク」で、 Web 上の有料転職サイトは「新聞」を抜いたものの、4位にとどまった。

調査対象は、民間企業に勤務する30代から60代の人事、総務担当者の男女330人。 男女比は男性69.7%、女性30.3%。 年齢別では、30代38.2%、40代37.3%、50代21.8%、60代2.7%。 地域別では、北海道0.6%、東北0.3%、関東19.7%、甲信越0.9%、東海47.9%、 北陸0.0%、近畿28.8%、中国1.2%、四国0.3%、九州沖縄0.3%。

調査対象になった330人のうち、「過去1年間に社員などを募集した」と回答したのは、全体の74.5%(246人)で、前回より2.4ポイント上昇した。

また、「過去1年間の募集回数」については、 前回同様「5回以上」が最多だったが、 今回は37.4%と、 前回より0.8ポイント上昇した。 ついで「1回」の32.5%(1.5ポイント下降)だった。

募集の際に利用した媒体について聞いたところ、 最多は前回同様「ハローワーク」で、 「大学などの学校」「人材紹介会社」がそれに続き、 Web 上の有料転職サイトは「新聞」を抜いたものの、4位にとどまった。

問題の本質を解決するには?

 では、加山さんは将来の目標をどこに置くべきなのでしょうか。

藤田 加山さん、目標にしたい先輩は社内にいますか。

加山 正直なところ、思いつきません。

藤田 それでは、プロジェクトで一緒に仕事をする人の中ではいかがでしょうか。

加山 元請けのSIerのプロジェクトマネージャに山崎さん(仮名)という人がいて、非常に優秀な方だと思います。

藤田 目指す人はその人ですね。

加山 そのとおりです。しかし、山崎さんは優秀すぎて、私に同じことができるとは思えません。

藤田 いますぐは難しいかもしれませんが、山崎さんも最初は新人から下積みをしたはずですよ。

加山 ……ということは、山崎さんがいるような会社で経験を積めれば、私も山崎さんのようになれる可能性があるということですね。

藤田 そうだと思います。新しい目標が決まりましたね。

 加山さんが所属するのは、2次請け~3次請けが中心の中堅ソフトウェアハウスです。加山さんは、自分が望むようなスキルアップをするためには、元請けのSIerへの転職が必要であることに気付きました。

  さて、加山さんの経歴とスキルを考えてみると、ITエンジニアとして5年目、プロジェクトでは詳細設計~開発~テストのフェイズを中心に行い、J2EE開 発のノウハウ(フレームワークやライブラリの選定、アジャイル開発、モデリング)と各プロジェクトに最適な技術・手法を選択するスキルを身に付けてきまし た。

 加山さんの年齢でこのようなスキルセットを持つ人材は、多くの企業に求められています。つまり加山さんは市場価値が高いのです。

加山さんの気付きのプロセス

 続けて私は、加山さんの希望についてこのように話をしました。

藤田 IT関連の仕事で残業のない会社を探すことが相当難しいのはご存じですか。

加山 はい、分かっています。

藤田 それでは、これまでとまったく異なる仕事をする心構えはありますか。

加山 何ともいえませんが、あまり自信がありません。

藤田 そうですね。仕事を変えるとなると一から始めることになりますし、給与も下がるでしょう。好きなバンド活動を続ける資金にも苦労するのではないですか。

加山 そのとおりです。機材やスタジオ代もばかにならないんです。

藤田 なるほど、趣味の音楽を続けるにも資金が必要なのですね。ところで、これまでは残業が多くても一生懸命仕事に取り組むことができたのに、どうして急にそれができなくなったのでしょうか。これまで、加山さんが仕事に没頭できていた原動力は何だったと思いますか。

加山 それは……。

 加山さんは、ITエンジニアになりたいという希望を持って情報系の専門学校に進学し卒業したこと、高い志で仕事に没頭し、楽しかったときのことを思い出します。そして現在の自分と比較します。

加山 最初は何もかもが新しいことばかりで刺激が多く、とても楽しかったのです。残業も苦になりませんでした。ところがいまは同じことの繰り返しになっていて、目標とすべきものが見えていないような気がします。

藤田 本当は、もっと熱中できる仕事がしたいのではないのですか。

 加山さんは、今回の問題が、残業ではなく、目標が見えなくなったことによるものであることに気付きます。

加山 そうかもしれません。

藤田 新しいことに取り組める環境に身を置けば、仕事をもっと楽しむことができるのではないですか。音楽であれば徹夜をしても苦にならないのですものね。

加山 そのように思います。でも、そんな仕事はあるのでしょうか。

藤田 それを一緒に考えましょう。

  勉強熱心で飲み込みも早い加山さんは、数々のプロジェクトで経験を積み、順調にスキルアップしてきました。しかし、日々の仕事はSIerからの指示に基づ くものがほとんどで、詳細設計~プログラミング~テスト、あるいはプログラミングのみの繰り返しです。これ以上の新しいスキルを身に付けることが難しい状 況になり、モチベーションを保てなくなってしまっていたのです。

 こうして加山さんは、質問の回答を考えるうちに問題の本質に気付き、ネガティブであった転職動機を、前向きなものに変えることができました。

「残業のない会社に転職したい」

 こうして私は加山さんにお会いしました。加山さんの第一印象は、「はきはきとして活発そうな性格」というもので、非常に好感が持てました。ところ が相談内容を尋ねたところ、彼女は「残業のない会社に転職したいので、どのような仕事なら可能性があるか教えてほしい」というのです。明るく前向きな性格 に見える加山さんがこういう話をすることに、私は少し違和感を覚えました。そこで、そのような考えに至った経緯を聞いてみることにしました。

  彼女はこれまでの経緯(前述の内容)と、業務に忙殺されている現在の状況を話してくれました。さらに話を聞くと、趣味で作曲とバンド活動をしており今後も 続けていきたいが、いまのままではどうしても時間をつくることができず、そのために転職を考えたいというのです。私にもかつてそのような時期があっただけ に、彼女の思いはよく分かりました。

 私は趣味の活動について聞いてみました。「バンド活動に強い思い入れがあるようですね。どんなところが楽しいのですか」。加山さんは作曲の話や、楽器のテクニック習得のため徹夜をしたことなど、苦労した経験を楽しそうに話してくれました。

加山さんの多忙すぎる毎日

 加山優子さん(仮名・26歳)は、中堅ソフトウェアハウスに勤めるITエンジニア。情報系の専門学校を卒業してすぐに入社し、それ以来一貫してビ ジネス系のシステム開発に従事しています。システムインテグレータ(SIer)がユーザーから請けたプロジェクトに派遣されるケースが多く、業務としては 主に詳細設計以降の工程が中心でした。

 飲み込みが早く依頼された仕事を確実にこなす彼女は、ユーザーから高い評価を受け、常に新しいプロジェクトにアサインされていました。それにつれて社内での評価も高まり、業務での開発経験や先端技術を社内にフィードバックする教育担当に任命されるほどでした。

  しかし、加山さんは入社以来ほとんど定時に帰ったことがありません。プロジェクトはいつも火を噴き、帰宅時間はますます遅くなります。次第に彼女は「もっ とプライベートを充実させたい」と考えるようになりました。そこで、人材紹介会社(つまり筆者)の元へ相談に訪れたのです。

「残業したくない」に隠された、本当の転職理由

 日本経済は好景気に沸き、求人市場も1990年代前半のバブル全盛期を彷彿(ほうふつ)とさせる売り手市場。数年前の転職市場とはうって変わり、 転職者が何社も内定を獲得するといった光景をしばしば目にします。近年まれに見るチャンスの到来に、転職でのキャリアアップを狙うITエンジニアも少なく ありません。

 求職者にとっては、選択肢が広がる絶好の機会であるといえます。しかしそれと同時に、転職の動機がこれまで以上に大きな意味を持つようになっているのも事実です。

 この連載では「転職を考えたきっかけ」をテーマに、それぞれの転職志望者の動機、抱えていた課題とその解決のプロセスを紹介します。

 第1回である今回は、表面的な転職動機に隠された真の問題点を探り、それを解決した事例について考えたいと思います。

該当者不明の年金納付記録 1900万件

 社会保険庁が管理する厚生年金と国民年金(基礎年金)の記録のうち、支給開始年齢に達しているのに年金給付の対象となっていない80歳未満の保険料納付記録が約1900万件もあることが、社保庁の調べで明らかになった。

 厚生・国民年金では、本人が支給漏れに気づくなどして社保庁に年金額を訂正させた人数が、過去6年間で約22万人にのぼることが明らかになっている。今 回の調査結果では、1人の受給者がいくつもの不明の記録の対象となっている可能性もあり、記録の件数より実際の支給漏れの人数は相当少ないと見られるもの の、支給漏れにまだ気づかず、本来より年金額が少ない受給者が多数にのぼる可能性が強まった。

 公的年金の記録は1997年から、1人一つの基礎年金番号で管理され、転職を繰り返しても支給漏れが起きない仕組みになっている。

 だが、それより前は、転職のたびに別の年金番号が付けられるなどの例が多く、基礎年金番号にまだ名寄せされていない過去の記録が、2006年6月現在で約5000万件もあることが、明らかになっていた。

 社保庁が今回、年齢別の内訳を調べたところ、このうち標準的な支給開始年齢(厚生年金60歳、国民年金65歳)以上で、受給者の平均的な寿命であ る80歳未満の記録が、計1866万7317件(厚生年金1499万9655件、国民年金366万7662件)にのぼることが判明した。厚生年金の場合、 約6割を60歳代が占めている。

 80歳以上で基礎年金番号のない記録は904万1631件(厚生年金681万3179件、国民年金222万8452件)あった。

 支給漏れは、年金の受給が始まる時点で、保険料を支払った記録の一部を、社保庁と受給者の双方が見落とすことで起きる。社保庁は今回のデータのうち、支給漏れの実人数は把握できないとしている。

年齢は絶対値ではなく、ふさわしいキャリアがあればよいこと。

 年齢は絶対値ではなく、ふさわしいキャリアがあればよいこと。ただ、30歳半ばを過ぎたら専門技術は当然として、リーダー的な経験も見ています。於保は技術スキルも高いのですが、若手のエンジニアを教育した経験が豊富。そこも高く評価しました。
 日本はSI的な業務が多いせいか、仕様書から入る開発が主流です。しかし、弊社は2004年設立の自社開発型のベンチャーですから、ビジネスモデルを理 解した企画提案型のエンジニアが欲しいのです。年齢によらずこの姿勢は必須。エンジニアは弊社の主役ですが、受け身で主役は取れません。

今までは好きな技術を吸収できてメシが食えればいいと思っていました

「今までは好きな技術を吸収できてメシが食えればいいと 思っていましたが、そろそろ腰を落ち着けようかと(笑)。ただ、35歳では感じませんでしたが、40歳を超えての転職は厳しかったですね。そんな私が貢献 できるのは『総合力』だと思っています。今は日本語の解析だけですが、日本語は世界でもトップクラスの難しい言語なので、英語版での世界展開も夢ではない と思います。それに上場もしたいし、自社ビルの中にデータセンターも作りたい」
 於保さんは同社の主力サービスであるBuzzTunesなどのインフラの構築と運用を担当しており、今後は人工チャットエンジンなどの開発にも参加する予定だ。
「インターネットもTelnetの時代から知っていますから、FTPの延長にしか感じませんし、数年後にはWebに替わる技術が出てくるんじゃないですか」
 技術に長いこと真剣に向き合ってきたからこそ、こんなセリフがさらっと言える。

エンジニアの本能

 大学の専攻は電気だったが、ほとんどソフト系職種で転職を繰り返してきた於保さん。その動機は「エンジニアの本能」に従っていたようだ。新卒入社の大手 通信機器メーカーではソフト開発を中心に技術営業まで携わるが、「世界一を目指しているのか」と疑問に思い、転職してシステムの導入コンサルタントにな る。そしてインターネットが本格化してくると、ISPに転職して衛星通信によるマルチキャスト配信業務に就いた。
「私は自分をUNIXエンジニアだと思っていますし、ようやくIPが日の目を見たかと思って転職しました。関連会社に常駐したコンサル兼開発業務で、アメ リカのナパバレーにある打ち上げセンターにも、合計で3カ月ほど赴任しました」

  ただ、常駐会社のビジネス的な方針に疑問を覚え、ITベンチャーに転職。外資系通信機器メーカーが日本でASP事業を立ち上げる、その窓口となると聞いて のことだったが、話が途絶えてしまう。しばらく「プータロー生活」(於保さん)でソフトの受注開発を行うが、実は会社員時代から続けていたこと。於保さん はアマチュア無線でのデータ通信が学生時代からの趣味で、その仲間が発注元である。
「それから外資系セキュリティベンダーに入社しました。日本ではソースコードを持っていないので、アメリカから来たものを評価して戻すなどの仕事です。 PKI(公開鍵暗号基盤)に興味があり、ECのデータが流れる実際の様子も知りたかったので」
 しかし、開発はあくまでも米国本社。退社してから転職活動を始め、自然言語認識技術を核としたブログの高感度分析を行うC2cubeに入社した。

セキュリティ診断サービスを始めたのは1997年から。

セキュリティホールのチェックを行うセキュリティ診断サービスを始めたのは1997年から。つまり、業界自体が若いために人材が希少で、弊社でもネット ワークエンジニアをポテンシャル採用する場合が多くあります。そんな中で初貝は数少ない「本当の経験者」。もちろん即戦力として採用しました。
 35歳限界説なんて昔の話ですよ。少なくとも弊社で年齢は関係ありません。若いうちに実装を学んで年長でソリューションを提供するのが普通だと思いますし、年齢を重ねたほうが、お客さんに安心感を与えられますから。

侵入検査サービスを担当。

 現在の仕事は前職と同じで、GSXでは「Tiger Team Service」と呼ぶ侵入検査サービスを担当。同社の技術系職種はエンジニアとコンサルタントに大きく分かれるが、初貝さんは前者であり、希望どおりに 多くの情報と新手法に触れられたと、この半年を振り返る。
「私は36歳で転職したのですが、募集要項には『35歳まで』という記載が多く、正直参りました(笑)。年齢が高い分だけ期待値も大きいせいでしょうが、 そんな壁を乗り越えるのは『スピード』だと思います。3年後の目標を立てて勉強すれば、未経験でも3年後には即戦力となるはず。そして、目標を決めたら今 すぐに挑戦すること。こうしたスピード感がないと、エンジニアは伸びないと思います」

  27歳にしてUNIXやネットワークを一から学び、独学で公認情報システム監査人(CISA)とマイクロソフトMCSEの資格を取得した初貝さんは、まさ にその実行者だ。今後の目標は、エンジニアを続けながらコンサルタントを兼務すること。社内にはまだ少ない異色の存在になりたいという。
「今は別業界の知識をもつ人材が求められています。例えばセキュリティの対象がサーバから移りつつあるWebアプリケーションや、J-SOX法施行による 内部監査関連や金融関連などの知識です。またセキュリティには、『そんなことまでやるの?』と言われるくらいの徹底さも大切です。やろうと思えば誰でもな れますよ」

2社に転職する

 初貝さんが新卒で入社したのは、エフェクターなどを専門に製作する電子楽器部品メーカー。大学で電子工学を学び、趣味のバンドでキーボードを担当してい た彼にはまさにうってつけだった。その後、2社に転職するが、仕事は常にハードウェア系。しかし、4社目の転職がその後のエンジニア人生を大きく変えるこ とになる。
「大手ソリューションプロバイダ系のアウトソーシング事業会社に転職しました。前の会社で海外の音響製品の修理に携わっていた経験を買われて、サーバの障 害対応を担当したのです。アウトソーシングだけでなく、自社でネットワークサービスも行っていましたから。実はUNIXもWindowsもネットワークも 本格的に覚えたのはここからで、いつの間にかネットワークエンジニアになっていました(笑)」

 この会社に8年勤めるが、後半の6年は当時まだ新しかったセキュリティ部門に配属。顧客のシステムに擬似攻撃を仕掛けて脆弱性を洗い出し、その報告をま とめてアドバイスを行う仕事だ。結果的にセキュリティのプロへの道を歩むこととなった。
 ただ、仕事を続ければ欲も出る。より情報を入手できる環境で新しい検査方法を学びたいと、セキュリティに特化したITベンダーを探すことに。「セミナー に参加したら、解説者の話しっぷりに共感した」との理由で昨年、グローバルセキュリティエキスパート(GSX)に転職した。

限界説をぶっ飛ばせ! 35歳以上のITエンジニア転職

エンジニア売り手市場と言われる昨今だが、中心的な 採用年齢層は30歳前後。「若ければ若いほどよい」という人事担当者も少なくない。35歳半ばから転職は本当に難しいのか、マネジメント業務でない「現 場」にはもう携われないのか。昨年の後半に転職した、35歳以上のエンジニアの転職を紹介する。

起業・転職の際の人脈活用のポイント

(細井さんの話から)

〈1〉社内規定に沿って円満退社する

〈2〉日ごろから会社の肩書を抜きにした付き合いのできる、個人的な人間関係を多業種の人と築いておく

〈3〉新しい職場で、前の職場のやり方や人間関係に過度にこだわらない

女性転職経験者男性より12ポイント高

 21世紀職業財団(東京)が2005年、働く男女約1万1000人(男女ほぼ同数)を対象に行った調査によると、女性の転職経験者の割合は男性よりも 12ポイントも高い。以前の会社を退職した理由では「結婚」(30%)が最も多いが、次いで「仕事内容や職場が自分に合わなかった」(25%)が多かっ た。

転職・起業時に自らルール、信頼得る

 生き馬の目を抜く金融業界で活躍する田中さんだが、人間関係では謙虚な姿勢を心がけている。「前の職場の仕事を奪うような営業はしないようにしている。逆に前職時代に懇意にしていた企業でも、今の職場に担当者がいれば、接触しない」と話す。

 同じ業界で働き続ける上で、人のつながりを粗末にすると、結果として自分の首を絞めることになるからだ。

 大手出版社の雑誌編集部で約6年間働いた経験を生かして、3年前に編集プロダクション「ステップ・ワイズ」を作った臼井美伸(みのぶ)さん (41)も「以前担当していた雑誌のライバル誌からは、仕事を受けない」など、自分なりのルールを設けた。なりふり構わない仕事をすれば、すぐに業界内で 評判が広がるからだ。

 例えば起業後、前の職場で担当した研究者や筆者から個人的に編集の依頼があっても、いったん古巣の担当者に“仁義を切る”そうだ。「会社の看板に は頼れない今、人間として信頼されることが第一。そうでなければ仕事を任されなくなる」。節度を保った人間関係作りが功を奏し、雑誌取材の仕事のほか、最 近は単行本編集の仕事が増えてきた。

 一昨年に住宅機器メーカーから医薬品メーカーへと、全く異業種に転職したA子さん(35)の場合は、仕事内容が同じ管理部門だったため「転職当初 から、前職時代に培った人脈や経験をかなり期待されていた」と言う。退職時のあいさつ状には「業種は違っても、同じ分野で仕事を続けます」と、それとなく アピールした。

 だが前の職場に対しては、人脈・経験をひっさげて新天地へ――という態度は一切見せなかった。「育ててもらったことへの謝意をひたすら示した。今 の職場が嫌で辞めるのではない、と伝えることは非常に重要」と話す。古巣の上司や同僚とは、今も定期的に情報交換する関係を保っているという。

 転職紹介のリクルートエージェント(東京都千代田区)でキャリアアドバイザーを務める細井智彦さんは「転職者の多くはそれまでの経験の延長として 転職するはずで、全くの異分野でゼロからのスタートという人は少ない。その際に、人間関係を大切にしない人は、その後の仕事にも影響するでしょう」と話 す。「特に女性は顔を覚えられ、印象に残りやすい。ビジネスの世界で個人ブランドを磨いていくと考えれば、人脈活用のルールは謙虚に、厳格に」とアドバイ スしている。

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