ここまで無敗だったG大阪が、10分間で試合をひっくり返してしまった。
前半は2トップが機能しなかった。マグノアウベスが何度も決定機を逃し、昨季まで所属した甲府のサポーターからブーイングを受けたバレーは三つも オフサイドを取られた。そんな状況で、細かいパス交換で攻め上がる甲府にワンチャンスを決められ、今季リーグ戦初失点。完全な負けパターンだった。
それでも西野監督は「今のチームなら逆転できる」と冷静だった。攻撃的布陣を敷く前に、明神を入れて中盤を落ち着かせてから播戸を投入。「逆転す ることだけ考えていた」という播戸は、出場わずか4分後に今季初得点となる同点ゴールを決めた。こうなれば、勢いはG大阪。83分には播戸のアシストでマ グノアウベスが勝ち越し点を挙げた。
遠藤や家長ら代表組を抱え、「チーム全体で準備できる時間が少なかった」と西野監督。それでも勝ち点3をもぎ取るあたりに、底力を感じる。