私のところにサラリーマン生活に見切りをつけ、「起業家的な生き方をしてみたい」と言ってこられる方は結構たくさんいらっしゃる。一方、そういう方に実際に起業に向けて話を進めていくと、「自分にはできない」と早々に自覚し、退散する方も多い。
起業、そして事業を成功させるには、膨大なエネルギーが必要だ。だがどんなにエネルギーを使って努力しても、成功するとは限らない。最悪の場合は、 倒産というい悲劇に至ってしまう。日本の場合、倒産すれば、創業者個人だけではなく、親類縁者まで不幸を巻き込んでしまう危険性が高い。新興企業にリスク マネーを提供するエンジェルは、米国と比べるとまだ成長途上にあるため、創業間もない会社は創業者ないし経営者、そしてその親類縁者が資金の提供者になる からだ。
こうした事情を考えれば、起業をあきらめた人に、「根性なし」とはとても言えない。あきらめることも1つの勇気と思っている。以下に紹介する当社が アドバイザーとして関わった、ないし関わろうとしたケースから、「根性なし」になる道を選ぶことだってあるのだと考えていただきたい。