朝起きて、PCを立ち上げたらHDDから異音が……。起動もせず入っていたデータはパァ。こうした筆者のような経験を持つ人がどのくらいいるか分 からない。しかし「HDDが壊れて原稿がなくなってしまった」と締め切りを守れなかった理由を説明されることはしばしばあることを考えると(本当にPCが 壊れたのが5回に1回だとしても)、しょっちゅうHDDというのは壊れるものなのだろう。
さて、HDDが壊れるという出来事は、実際に体験した人なら背筋が凍る思い出だろう。少なくとも同じように仕事ができる環境に戻すには、丸一日が必要だ。さらに失ったデータを考えると、取り返しがつかない場合も多い。
こんなふうに、バックアップの重要性はしばしば語られるのだが、じゃあ、どのファイルをどうやってバックアップしたらいいのか? ということになると、途端に「環境によって違うので──」みたいな話になることが多い。
データのバックアップといえば、一昔前はCD-RやDVD-Rを焼くことが多かった。しかし昨今のバックアップデータは、DVD1枚には収まらな いほど巨大になってきている。一方で外付けHDDの価格は低下し、例えば500GバイトのUSB接続の製品でも定価3万6000円だ。Gバイト単価で実に 70円程度まで下がっている。
そんなわけで、頻繁に、かつ手軽にバックアップを取ることを考えると、外付けHDDが今や基本だ。