2007年4月18日水曜日

職場理解の問題

美容学生の就職活動には、はっきりとしたステップが見られる。メディアや業界で著名な人気美容サロ ンへの就職を、多くの学生が目指している。しかし、人気美容サロンと言えども、採用枠は無尽蔵ではなく、むしろ狭き門である。したがって、たいていの学生 は残念ながらこの人気美容サロンへの就職は叶わないのが現状である。
求人情報項目の中、何が学生に重要視されるかを調査した。最も多かった回答は 「場所」(50校中18校)。ここでいう「場所」とは、青山・表参道・原宿といった美容サロンのステータスシンボルとしてブランド化された場所を指してい る。または地元におけるシンボリックな場所を指している。通勤利便性の意味ではないことが注目点である。
「こういった人気美容サロンへの応募結果 が明らかになってから、地に足のついた就職活動が始まる」という認識は、ほとんどの美容師養成専門学校において共通している。そこであらためて着目する求 人情報項目が、「店舗の性格(オーナーの考え方、雰囲気、顧客層)」(50校中12校)、「労働条件(勤務時間、給与)」(50校中12校)となってい る。
問題はここから発生する。人気美容サロンの場合、多角的で可視化された厳しい「リアル」な就業環境について、良くも悪くも複数のメディアが多 くの情報を発信し、学生はそれを理解して応募している。また採用側も人材を厳選できる状況にある。そのため、情報や認識の不足を原因とするいわゆるミス マッチは起こりにくい。
一方、その他の美容サロンに関する情報は、学校に掲示された求人票を主な情報媒体として入手している。求人票が発信する情 報は限定的であり、また採用だけを目的化しているため多少の演出も当然にかかることになる。一般大学とは異なり、民間の就職情報エージェントもほとんど機 能していないのが美容学生を取り巻く就職活動環境の現状である。およそ90%の美容サロンが従業員9名以下の中小・零細事業者であり、就職説明会などが行 われることも人気美容サロン以外にはまずない。したがって学生の職場理解に必要な生きた情報が乏しいのが現状である。
おそらく学生も求人案件は選 ぶほどある一方で、一件あたりの「知りたい」情報量や質が不足しているという感覚を持っていると思われる。「求人票の添付資料として、サロン内やスタッフ を紹介する動画が収録されたCD-ROMを提出してくる美容サロンもあり、そういった求人はとても人気がある」とコメントした専門学校があった。中小・零 細事業者が中心の美容サロンにあって、採用の厳しい新卒求人活動にあれこれと手をかけていられない実務上の課題はある。しかし、この就業環境の「リアル」 な情報を提供できれば、採用側にとっても応募促進とミスマッチ減少を期待することができる。学生がよく知りたい「リアル」な情報であり、かつ職場理解を深 める効果があるからである。
専門学校ではミスマッチを減らすため、応募前に多くの求人サロンを見学するよう指導している。しかし、見学するために も、その志望動機が必要である。実際に50校中58%の専門学校が「学生の見学件数は1~3件程度」と回答しており、見学促進のねらいはうまく効果を発揮 しているとは言いがたい。
見学を促進する上でも、写真や画像、現職スタッフのコメントなど、生きた情報をより多く学生に提供する取り組みが必要である。実際の職場雰囲気を掴むに資する情報提供インフラを工夫・改善することは、早期離職者を減少させる一歩となると考えられる。

SEOってなあに?

google、yahoo等の検索エンジンの順位を上位にするための技術なんですって。 なんだか難しそうですね(・ω・;)

瀬尾さんのブログ

文房具でビックリ!

カワイイ文房具って見ていてワクワクしますよね。 カワイイものに囲まれてお仕事がしたいです。

今週のビックリ★ドッキリ★文房具