団塊の世代の退職が始まります。60歳定年制であっても、勤めていた会社に再雇用される人には無縁な再就職活動ですが、再雇用にはかなり厳しい現実が 待っています。経済的に余裕のある人は別として、多くの人たちは経済的な理由から、厚生年金の支給年齢である65歳までは仕事を続けたいと考えているはず です。しかし、世の中そう甘くはないようです。
2007年の3月17日に、ハローワークで私が、調べてみました。
○35歳で、月給20万円の求人数は5万3756件ありました。
○60歳で、月給20万円の求人数は1万9267件でした。
○35歳で、月給30万円の求人数は2万3132件ありました。
○60歳で、月給30万円の求人数は7349件でした。
この求人数の中には、求人条件が年齢不問のものも含まれていますので、実際の求人数は少なくなります。定年退職する団塊世代の再雇用の難しさが、この求人数に出ていると思います。
会社を定年退職して、「退職金もあるし、給料は多少安くなっても、経験を生かして働ければいいよ。働く所は結構あると思うよ」とのんびり考えている団塊世代の人たちには、かなり冷たくて厳しい現実の求人数です。
55歳の求人数も見てみました。
月給20万円の求人数は、2万723件ありました。これが月給30万円の求人数になると8109件と激減します。まだ定年まで、時間があるよ、とぼんやりできない厳しさです。
ではどうしたら、再雇用の道が開けるのか。私なりに考えてみました。
仕事の内容、給料明細、働く場所、雇用形態の4大要素をしっかり把握します。そして、勝手なこだわりや先入観を捨て、再雇用の可能性を幅広く検討する事をお勧めします。
例えば、雇用形態です。正社員での再雇用を、ほとんどの方が希望しますが、現実は加齢とともに非正社員の雇用形態が多くなっています。パートタイマー、 アルバイト、契約社員、嘱託または顧問などの可能性も一考の価値があると思います。契約社員(一般的には年次更新)の形態で、65歳までの再雇用を積極的 に進めている会社もあります。
いままでの既成概念にとらわれないで、柔軟な発想であきらめずに再就職活動することが、再雇用への成功の秘訣ではないでしょうか。