その親御さんは励ましているんでしょうか?どっちかというとおとしめているように見えますが……。
さて、現代日本において、学歴はど れくらい重要なのでしょうか。新卒採用の段階では、今でもそれなりに重要ではあります。どの会社もたいていは、採用対象とする大学とそうでない大学の間に 一定の線引きをしており、その壁を越えられないと面接すら呼ばれないことが多いのです。特に一部の伝統ある大企業は、リクルーター制によって特定大学の学 生中心に内定者を固めようとする傾向があります。
そういう意味では、緩やかではあっても、学歴社会はいまだに存在していると言えるでしょう。
ただし、いったん社会に出れば話は別です。実は中途採用においては、学歴はほとんど重要視されないのです。一部の業種(金融やコンサル)を例外として、その他の企業は大企業から中小企業まで、基本的にすべての応募者を同じ土俵で比べることになります。実際、高校・専門学校卒で、中途で入社した大企業で活躍されている方は少なくありません。
逆のことも言えますね。東大や早慶卒であっても、10社以上続けて面接で落とされ続け、すっかり社会不信になってしまう人もいます。
では両者の明暗を分けるものとは何でしょう?
それはキャリアです。つまり、その人がそれまで何を経験し、これから何が出来るのか。その点を企業はシビアに見ているわけです。どんなに高学歴であって も、言われたことだけをこなし、市場で価値の低いキャリアしか身につけていない人は、それだけの評価しかされないのです。
余談ですが、 新卒採用において、学歴が一定の評価基準とされるのも、実は同じ理由からです。新卒の時点ではその人にキャリアなんてあるわけないですから、どうしてもポ テンシャル面で判断するしかありません。学歴の高い人間なら、確率的にポテンシャルも高いだろうという理屈ですね。新卒段階でのキャリア=学歴と言えるで しょう。