2007年5月7日月曜日

俺たちにも言わせてほしい

 「大いに語ろう!団塊ザ・ダンカイ」を読んでクラクラした。

 敬愛する市民記者諸氏に対して、座談会出席者と同じ世代の人間として恥ずかしいと感じた。

 団塊(この言葉は好きではないが)と呼ばれる数多くの読者も違和感を持ったに違いない。記者はこの座談会に出ておられる方とは違い、厳しい就職試 験、過重労働による病気、倒産、転職、起業、(外資日本現地法人)経営などさまざまなことを、結果としてしっかりと味わってきた。どこをつついても、この ような明るい話題は出ない。

 昔、酒を酌(く)み交わしたことのある同世代の大手銀行の国際部長の発言が、日本経済新聞で取り上げられたことがある。およそ彼らしからぬトーンで、政府の金融規制緩和の遅れを糾弾していた。

 40年前と比べ、日本の体制はどれほどよくなったのか。それを考えると多くの同世代はつらくなるのではないか。

 日本経済、社会は1990年代の10年間という長きにわたり、停滞しました。80年代末に過剰流動性(市場資金が景気活動に対して過剰な状態)が 生じ、バブル経済が到来。そして極端な金融引き締めをしたため、結果として経済が破たんし、そして社会が停滞しました。この10年間は経済や社会や思想の 調整期だったはずです。「官営企業の民営化」、「自由競争」、「日本的雇用(定昇や年功序列など)の改善」、「環境、社会福祉、男女機会均等」。このよう な主題は達成されたのでしょうか。参考としてデータを掲載し、対談を始めたいと思います。

            日経平均      公定歩合 

1987年 2月                2.5%
1989年12月    3万8915円
1990年 8月                6.0%
1998年 4月                0.5%
2003年 4月      7607円
2007年 4月    1万7400円    0.75%

失われた10年

結城 このあいだ、大手商社の課長・部長クラスの人たちと話す機会がありました。入社後、一度留学して、帰国し てきた人たちです。彼らは「あと3、4年不況が続けば良かったのに」と言っていました。日本のトップ企業の連中がそう言うのですよ。そうなれば、マネジメ ントのカルチャー(文化)が変わったのだという論理です。最近、組織に入ってから2、3年で退職する若者が増えています。退職者の約35%と言われていま す。100人中35人。これは、大変な問題です。しかし、もう3、4年不況が続けばこの状況はもう少し改善されたのではないかと言うのです。

郡司 それも1つの意見ですね。マネジメントとはまさに私たちの世代のことです。

結城 ところで、高度経済成長していた時期(1950年代半ばから1970年代初頭)、内需が旺盛で、かつ生産 品を海外に輸出しました。今、日本は中国やインドへ行って当時と同じことをやっています。つまり日本企業が中国やインドに行き、そこで生産し、米国へ輸出 しています。鉄鋼や化学がぶり返しました。

郡司 このごろは自動車、ビール、保険や銀行もやっているようです。

結城 中国で成功しているから、マネジメントの体質を変える必要はないわけですね。

郡司 作家の司馬遼太郎は、亡くなる直前に経済評論家の田中直毅と対談しています。いわゆる日本人への遺言です ね。そこで「資本主義は野放しにすると猛獣の食い合いになるので、倫理観やルールが必要である」と言っています。残念ながら土地をおもちゃにしてはいけな いという倫理観が日本人の伝統になかったと嘆いています。その後田中さんが言います。「米国の土地バブル崩壊後、S&L(不動産融資金融)の責任者が 1800人程逮捕された」と。

結城 投獄でしたね。

郡司 米国は、国として公的資金で破たんしたS&Lを処理する一方、経営責任をルールに基づき厳しく裁いたのです。

結城 邦銀は、他行が実行しているからという理由で審査不十分の融資をして、破たんの危機に直面しました。そして国の公的資金を使っていますね。資本主義の倫理やルールが欧米と比較すると著しく低いとも言われました。

郡司 石油もないのに戦争をした陸海軍。バブル経済に対する大蔵省。司馬さんは彼らをその道のプロと信じた日本 の不幸を言っておられました。私は「失われた10年」で、前述した日本の主題が総括されたとはとても思えません。私たちの世代の責任と、責任に対する認識 不足を感じます。

結城 僕も近い考えです。民主主義、自由主義は国によって特徴があります。日本、フランス、米国、みな違いますね。日本は、中国が人権を無視していてけしからんなどと言います。しかし、私は日本の企業、役所も、ある意味で人間性を軽視していると思います。

 例えば、会社や役所では嫌な上司の言うことを聞いて、自分たちの意見が言えない。村八分やいじめが横行し、組織でも天下りや横すべりで突然上の人間が入ってくる。欧米でもこのような例はありますが、日本社会ほど顕著ではない。
       
郡司  それを聞いて思い出しました。私は豪州のマッコーリー銀行の日本現地法人にいたのですが、そのとき欧米人の人事考課に非常に興味を持ったのです。私も日本 企業は長かったのですが、人事考課では上司と会いますよね。そこで「君はこういうことをやったよね」と一方的に言われる。もっとひどいのは面談のとき話題 にならなかったことで、評価される。口のきき方が悪いなど……。時には面談をしないこともある。

 ところがマッコーリーでは年2回、しっかり上司と部下がインタビューをしなければならないというルールがある。その構図も規定されており、(1) 部下の業績、勉強、問題点、今後の進路などを2人で徹底的に話す (2)面談内容を部下がまとめる (3)内容が事実であれば上司と部下が両者でエンドー ス(endorse=内容の保証) (4)事実と異なることが記載されていれば、再度話し合い、最終文章を部下がまた作る (5)まとまればそれがライン のトップに行き、評価(年棒、ボーナス、役職、待遇)に反映される――となっています。

結城 それはJPモルガン、ゴールドマン・サックス、シティバンクでも普通にやっている評価方法です。日本は、 評価過程で個人の人格そのものを無視する傾向が横行していますね。仕事で貢献できないことと、個人の人格や人の価値は同レベルのものではない。組織人間に なると、異常なほどそこをきちんと理解していないことが問題ですね。学校を卒業した時点では、みな健全な考えを持っていても、企業社会がその健全性を衰退 させてしまうことが多すぎます。これは程度の問題で、わが国はひどすぎると思います。

SEOってなあに?

google、yahoo等の検索エンジンの順位を上位にするための技術なんですって。 なんだか難しそうですね(・ω・;)

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カワイイ文房具って見ていてワクワクしますよね。 カワイイものに囲まれてお仕事がしたいです。

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