労働者の祭典「メーデー」が1日、県内各地で行われた。労組員らは、パート労働者ら非正規社員と正規社員の労働格差の是正や改憲阻止を訴えたほか、前長崎市長の射殺事件を受けて「卑劣な暴力を許さない」との特別決議や宣言を採択し、暴力根絶への決意を新たにした。
佐世保地区労など3団体が佐世保市島瀬町の島瀬公園で開いた佐世保地区集会には約1200人が参加。連合佐世保地協の菊永昌和議長が「非正社員は使い捨 てられ、正社員はサービス残業や長時間労働に苦しめられており、人間らしい労働環境を取り戻そう」と労働者の団結を呼び掛けた。
また、前長崎市長の射殺事件を受け、民主主義に対する暴力を糾弾する特別決議を採択。参加者は市中心部の国道35号沿いをデモ行進した。
一方、県高教組などは、長崎市魚の町の市公会堂前広場で県集会を開き、約700人が参加した。
労働者の賃上げや均等待遇を求める訴えに続き、来賓の山田拓民・長崎原爆被災者協議会事務局長が、憲法改正につながる国民投票法案の成立阻止を目指した運動への賛同を呼び掛けた。最後に「暴力を許さない世論と運動を広げよう」との宣言を採択した。
長崎労働局によると、3月の県内有効求人倍率は0.61(全国平均1.03)で、都道府県別では鹿児島県と並び下から5番目。特に製造業での求人が不振という。