今回お話を伺わせてもらったイエオくんは、Y・Iさん(32)。滋賀県出身、滋賀県育ちで、家を出たことは一度もない。大学も自宅から通い、社会人となった今は地元の会社で経理の仕事にたずさわっている。勤続年数8年。
「実家住まいを続けることで、パラサイト感はあるが楽。親戚などは、“仲良くていいね~”なんて心ないことを言ってきます(笑)。まあ近所の人には案外親思いでいいと思われてるかも。まだ学生?なんていう人もいますが(笑)」とのんきに笑った。
そんなYさんの将来の夢は「出家」。「趣味は神社仏閣巡りで、休日には日本全国、まぁ関西が中心ですが、いろんな神社仏閣に足を伸ばしています。そのうちに出家願望が出てきて、最近はちょっと本気で考え始めているんです」。
話す物腰も穏やかで、早くも生き仏のようなオーラを発しているYさんだが、かつては現世の執着に振り回されたこともあった。
「昔からそのケはあったんですが、3年ほど前に雑誌で見た女王様に一目惚れしたのがきっかけで、東京のSMクラブに月1ペースで通ってました。交通費も含め、1回のプレイで8万円は軽く飛んでましたね」
だが、やがてその女王様も引退。滋賀県から毎月通った熱意を認められ、引退後もプライベートで会う仲にはなれたものの、やはり顔を合わせる回数は減った。
「心にぽっかり穴が空いた・・・というには中途半端な状況で。でも、何かしら満たされない思いがあったのは事実です。そんなときに昔から興味があった神社仏閣巡りを何気なく再開してみたら、一気にハマった感じですね」
そんなYさんの好きなSMプレイを尋ねてみると(笑)、「ソフトプレイですよ」とは言うものの、実際にされたことを聞くと「吊られてナイフで足を切られたり、腫れ上がって青アザになるまで鞭で打たれたりしましたね」って、全然ソフトプレイじゃない!
「基本的に相手がしたいことをしてもらうのが好きなんです。それがソフトだったらいいなぁと思うんですが、ハードでも受け入れてしまう(笑)」
どうやらYさんは、自我を捨て、忘我の境地に至ることのできる状況に身を置くのが好きらしい。そう考えるとSMから神社仏閣巡りにスムーズに移行したことも、そう不思議なことではない。
「長 男ですから親の介護や結婚のことも考えてはいます。まあ、ある程度ですが。貯金はないことはないですがあるとは言えない程度。1回貯金ゼロで病気になって 親に頼ったことあるので、ある程度ないと不安なので。でも少ないから公表できません(笑)それに、今いちばん頭を占めていることは出家ですねぇ」