スズキ、ヤマハなど静岡県西部の大手メーカーが来春の新卒採用を大幅に増やす。研究開発にたずさわる技術職や生産現場で働く技能職を中心に高水準の採用 を計画。工場建設や生産拡大で人手不足のうえ、団塊の世代の退職者が増えて戦力の低下が見込まれているためだ。当面、人材争奪戦が続きそうだ。
ヤマハは今春に比べて16人多い147人に増やす。主に生産現場で働く人材として高卒を確保する。今春は35人だった高卒採用を来春は50人以上採用するとみられる。河合楽器製作所も技術系や生産現場で働く社員を中心に今春の50人よりも増やす。
08年に静岡県牧之原市で自動車組み立て工場を稼働させるスズキは来春、1989年以来19年ぶりに1000人超を目指す。技術職を約 1.5倍の460人に引き上げる。生産現場で働く技能職も05年春に160人にとどまっていたが、来春は3年連続で400人以上の高水準を維持するとみら れる。ヤマハ発動機は技術・生産系を27人増の135人に引き上げて、全体でも285人まで拡大する。